P-MAXのオーディエンスシグナルって結局何を設定すればいいの?
6月なのに暑すぎて、8月なんて外に出られるのかなと今年の夏の気温の高さを危惧しております。ラニーニャ現象によって、観測史上最も暑い夏になるとも言われていますので、熱中症には気を付けましょう。
さて本題ですが、最近P-MAXの『ブラックボックス』の中身が徐々に公開されるようになってきましたね。(検索語句が見れるようになるなど)
今回は、そんなP-MAXにて設定可能な「オーディエンスシグナル」について書いていきたいと思います。
P-MAX オーディエンスシグナルとは
基本的にはAIにターゲティングなどを任せるメニューであるP-MAXですが、一部、広告主側でコントロールできる設定もあります。
その1つが「オーディエンスシグナル」です。
Google広告ヘルプには、下記のように記載があります。
----------
オーディエンスのシグナルを使用すると、選択した目標に合わせて Google AI が最適化されるよう、オーディエンスの候補を追加できます。オーディエンスのシグナルの追加は任意ですが、オーディエンスのシグナルを使用すると、機械学習モデルの学習効率が向上し、キャンペーンの最適化が促進されます。
(引用元:アセット グループを作成する)
----------
要するに、AIに対して「こんな人(=オーディエンスシグナルで設定したターゲティング)に似ている人に向けて広告を配信してほしい」という情報を与えることが出来ます。
オーディエンスシグナル違いで配信してみた
今回は以下案件で、P-MAXを配信してみました。
案件 :ウォーターサーバー
改善項目:CPA
検証軸 :オーディエンスシグナル
設定したオーディエンスシグナルは、
①リマケ,購買意向強(ウォーターサーバー),カスタムセグメント(ウォーターサーバー関連KW)
②カスタムセグメント(ウォーターサーバー関連KW)
③コンバージョンユーザー
です。
というわけで結果...
Imp | Click | CTR | CPC | Cost | CV | CVR | CPA | |
① | 63,360 | 1,103 | 1.74% | ¥110 | ¥120,975 | 1 | 0.12% | ¥88,303 |
② | 134,711 | 6,043 | 4.49% | ¥23 | ¥141,366 | 6 | 0.10% | ¥23,522 |
③ | 90,475 | 2,769 | 3.06% | ¥71 | ¥196,819 | 9 | 0.31% | ¥22,754 |
※スマホの場合、スクロールで表全体を確認可能
「③コンバージョンユーザー」をオーディエンスシグナルに設定したキャンペーンが最もCPAが低く、
獲得数も多いという結果となりました。
考察
上記の通り、可能な限りコンバージョンユーザーに近い情報を
オーディエンスシグナルに追加することでCVRが高まっています。
言い換えると、『リマケ』や『コンバージョン類似ユーザー』よりは確度が低い『購買意向が強いユーザー』や『興味関心』をオーディエンスシグナルに追加すると、より広いユーザーにリーチできる反面、モチベーションが低いユーザーへも拡張して配信される可能性があり、結果としてコンバージョン率が低下したのではと考察しています。
利用可能であれば、実際の顧客リストをオーディエンスシグナルに設定することで
より精度が高い配信が可能になるのではないでしょうか。
まとめ
今回はオーディエンスシグナル違いによるP-MAXの検証をしてみました。
まだまだブラックボックスの部分が多いP-MAXですが、少しずつコントロール可能な部分も増えているので、
P-MAXのベストプラクティスを見つけていきたいですね。
この記事を書いた人
永津 聖弥