レスポンシブ検索広告の「広告の有効性」を改善するとどうなるの?
レスポンシブ検索広告の「広告の有効性」が高いと掲載率が高くなることがわかりました。
それではレスポンシブ検索広告の「広告の有効性」を改善するとどうなるのでしょうか。
まだ実績が少なく、信頼性の低いデータですがご紹介したいと思います。
またレスポンシブ検索広告を活用した掲載結果の改善についても考えていきます。
レスポンシブ検索広告の「広告の有効性」の改善について
以下のような実績のレスポンシブ検索広告に絞って検証をしました。
- 広告の有効性:平均的
- 広告見出し:15個
- 説明文:3個
改善に向けて、見出しを変更しようといろいろと検討してみましたが、あるタイトルを2個削除すると以下のように「広告の有効性」が良になりました。
- 広告の有効性:良
- 広告見出し:13個(2個削除)
- 説明文:3個(変更無し)
「広告の有効性」を改善すると掲載率も改善するのか、クリック率やコンバージョン率に変化はあるのか、検証します。
配信前後の掲載結果と考察について
・配信期間:13日ずつ
・広告グループ内にレスポンシブ検索広告は1つのみ、拡張テキスト広告は2つ
・広告の変更内容はレスポンシブ検索広告(広告見出し)の変更のみ
・広告ローテーションは最適化
- 掲載率:24.49%
- クリック率:3.37%
- コンバージョン率:0.79%
レスポンシブ検索広告の「広告の有効性」が改善後(良)の掲載結果
※()内は改善前数値との差分、【】内は変化率
- 掲載率:15.86%(-8.63%)【-35.23%】
- クリック率:3.89%(+0.52%)【+15.43%】
- コンバージョン率:1.58%(+0.79%)【+100.00%】
掲載率は15.86%と「広告の有効性」が良になりましたが、平均的の実績から低下してしまいました。
前回の検証結果とは異なり、「広告の有効性」が改善したものの掲載率は低下しています。
これは私の想定ですが、広告見出しを削除したため、ローテーションされるパターンが減少し、オークションに参加できる機会も減少した可能性があります。
実際に削除した表現はアセットの組み合わせで見ると表示回数が多い傾向にありました。
表示回数の多い表現を削除した理由は、拡張テキスト広告では過去にあまり獲得できない表現だったことです。
削除当初は、コンバージョン率を改善したいという意図はありませんでしたが、結果的に改善後はコンバージョン率が2倍になり、レスポンシブ検索広告の獲得数も増加しました。
掲載結果を改善するためにはどうしたらいいのか
今回の検証結果をふまえ、レスポンシブ検索広告を活用して掲載結果を改善するためにはどうしたらいいのか、表示回数の母数とコンバージョン率を合わせて総合的に考えてみました。
レスポンシブ検索広告の場合、オークションに勝ちやすいという特性があり、表示回数が増加しやすくなります。
一方レスポンシブ検索広告のコンバージョン率が高いというケースは少ない印象があります。
もしも、レスポンシブ検索広告のコンバージョン率がなかなか上がらず、拡張テキスト広告よりも低い水準にある場合、掲載率が高くなりやすいレスポンシブ検索広告に表示機会を取られるとコンバージョン数が減少することになりかねません。
掲載結果を改善するためには、レスポンシブ検索広告の「広告の有効性」にとらわれすぎなくていいようです。
※感覚的には「広告の有効性」は平均的であればいいような気がしています。また、広告見出しに特定の表現が含まれる広告のコンバージョン率が高い、というような傾向がある場合はレスポンシブ検索広告でもアセットをピン留めしてみるのもよいでしょう。
ピン留めすると「広告の有効性」は下がりやすくなりますが、それによって掲載率が低下したり、表示回数が減少しても、コンバージョン率が上昇した方が結果的にコンバージョン数が増加することもあります。
私は現時点でレスポンシブ検索広告に過度の期待を持たない方がいいと思っています。
また前向きな判断ではありませんが、レスポンシブ検索広告のコンバージョン率が改善せず、拡張テキスト広告の方が高い傾向にあれば、一旦レスポンシブ検索広告は停止するという判断も悪くないと考えています。
この記事を書いた人
清家将太