〈Amazon広告〉オートターゲティングのマッチタイプ検証

by MinoriIwata

Amazonのスポンサープロダクト広告では、キーワードと商品を使用したターゲティングで関連性のある購入者に対し、検索結果と商品詳細ページで広告を表示します。
今回は、オートターゲティングを使い掲載場所によって成果がどのように変わるか比較してみました。

スポンサープロダクト広告の始め方詳細についてはこちらの記事をお読みください。

https://shift-web.myshopify.com/blogs/blog/6461/

オートターゲティングのマッチタイプ

検証の前にAmazon広告のオートターゲティングと、そのマッチタイプについて説明します。
Amazon広告のスポンサープロダクト広告には、オートターゲティングとマニュアルターゲティングという2つのターゲティングがあります。

【オートターゲティング】
Amazonが広告を、その広告の商品に類似したキーワードや商品と一致させます。キーワードや商品の一致は、商品情報に関連した購入者の検索に基づいて選択されます。

【マニュアルターゲティング】
広告主が特定のキーワードおよび商品にターゲットを設定できます。キーワードに対し異なるマッチタイプを選択して、広告商品に関連するカテゴリー、商品、ブランド、または機能を選択できます。

Amazon広告オートおよびマニュアルターゲティング

Amazon広告のオートターゲティングには、以下4つのマッチタイプがあります。

【ほぼ一致】
Amazonは、広告の商品が購入客の検索ワードとほぼ一致する場合に広告を表示します。たとえば出品者の商品が「ドップラー400カウントコットンシーツ」の場合、購入客が「コットンシーツ」や「400カウントシーツ」などの検索キーワードを使用すると、広告が表示されます。

【大まかな一致】
出品者の商品が購入客の検索ワードと大まかに一致する場合に広告が表示されます。たとえば出品者の商品が「ドップラー400カウントコットンシーツ」の場合、購入客が「ベッドシーツ」や「バスタオル」などの検索キーワードを使用すると、広告が表示されます。

【代替商品】
購入者が出品者の商品と類似した商品の商品詳細ページを閲覧している場合に、広告が表示されます。たとえば出品者の商品が「ドップラー400カウントコットンシーツ」の場合、「300カウントコットンシーツ」や「クイーン400カウントシーツ」などを含む商品詳細ページに広告を表示します。


【補完商品】
出品者の商品を補完する商品の商品詳細ページを購入者が閲覧している場合に、広告が表示されます。たとえば出品者の商品が「ドップラー400カウントコットンシーツ」の場合、「クイーンキルト」や「羽毛枕」などを含む商品詳細ページに広告を表示します。

Amazon広告Help / キーワード / マッチタイプ

▼各マッチタイプはオン・オフの切り替え、入札額の調整をすることが可能です。

検証

検証内容

キャンペーン①では検索結果に掲載される「ほぼ一致」「大まかな一致」のマッチタイプ、キャンペーン②では商品詳細ページに掲載される「代替商品」「補完商品」のマッチタイプを設定しました。2つのキャンペーンを同期間配信し、掲載場所によって数値にどのような差が出るか検証しました。



検証結果


※数値は概算です。変動率は実績と連動しています。

【注文効率面】
コンバージョン率・売上・ROASはキャンペーン①のマッチタイプ「ほぼ一致・大まかな一致」のほうが高くなりました。

【リーチ面】
表示回数を見ると、キャンペーン②のマッチタイプ「代替商品・補完商品」の方が約4倍多く表示されています。

考察

検索行動を起こすタイミングでアプローチしたほうがユーザーは商品に関心を抱きやすく購入まで至りやすいようです。一方、補完商品や代替商品の商品詳細ページを閲覧中の場合は購入には至りづらかったですが、表示回数は多く、より多くの人に商品を知ってもらうことができました。
オートターゲティングでは、広告の掲載場所をマッチタイプによって指定することができますが、検索結果と商品詳細ページでは注文や売上の効率面で差があるため売上拡大と認知拡大どちらを優先するかによって配信の割合を決めたほうがよいと考えます。

オートターゲティングは幅広いターゲットに配信できる反面、細かいターゲティングの指定をすることはできません。そのため、適切なマッチタイプと除外設定を行うことが目標達成の鍵となりそうですね。


この記事を書いた人

MinoriIwata

Shiftの広告運用事業部3年目。 散歩が好きです。どこまでも歩いてゆきます。