【Google広告】広告カスタマイザの設定方法と活用事例をまとめてみた
Google広告運用者ならば、一度は聞いたことがあるであろう「広告カスタマイザ」。
著者も日頃から大変お世話になっている機能ですが、通常のテキスト広告と違い少々複雑ですよね。
- 実際に導入してみたけど、上手く活用できていない
- 導入したいけど、イマイチ設定方法が分からない
と、お悩みの方も多いと思います。
そこで、「広告カスタマイザ」の設定方法や実際に導入した活用事例などをまとめてみましたので、ご参考にどうぞ。
広告カスタマイザとは
そもそも広告カスタマイザって何ですの?
という方もいると思うので、簡単に説明しますと、
データフィードを活用して、ユーザーの検索語句や閲覧状況などによって動的に広告文を切り替えることができる機能のことを言います。
- ユーザーの検索語句
- 使用デバイス
- 広告閲覧時間
上記のように、ユーザーの様々な状況に応じてリアルタイムに広告文を動的に変更することができます。
データフィードの仕組みに関しては以下の公式ヘルプ記事をご確認ください。
広告カスタマイザのメリット
広告カスタマイザを設定するメリットとしては以下の3つが挙げられます。
引用:広告カスタマイザの詳細(Google広告ヘルプ)
- ①メッセージのカスタマイズ
- 検索や閲覧されているウェブページごとに、広告文面をカスタマイズできる
- ②少ない手間で様々なバリエーションに対応
- 1つのテキスト広告にさまざまなパターンを用意できることで、顧客ごとに最適な広告を表示できる
- ③レポート機能
- 掲載結果データをリセットすることなく、広告の文面を自動的に更新できる
広告文がデータフィードの内容に合わせて様々なバリエーションに対応しているため、不動産案件など商材が多い案件に向いていると個人的には考えています。(理由は記事の後半にあります)
なるほど…!メリット多いんなら、これは使うしかないやん〜!
【Google広告】広告カスタマイザの設定方法
メリットが多い広告カスタマイザですが、どのように設定すればいいのか分からない…という方も多いと思います。
そこで「広告カスタマイザ」の設定方法を以下にまとめてみました。
今回具体例として、「〇〇にあるWeb広告代理店」という見出しの広告文で、〇〇の箇所を以下のエリア別キーワード毎に動的に変更する広告カスタマイザを設定してみました。
データフィードの設定方法
まず管理画面上部にある「ツール」から「ビジネスデータ」を選択します。
その後「+」ボタンを開き、「広告カスタマイザデータ」を選択します。
「パソコンからファイルを選択」で広告カスタマイザのデータフィードをアップロードします。テンプレートをダウンロードし、それを基にファイルを作成することもできます。
しかし一方で、ダウンロードしたテンプレートの内容が少し分かりづらい……(英語が苦手な著者もここで最初の壁にぶち当たりました)
▼ダウンロードしたテンプレート
英語表記というのもありますが、テンプレートには様々な情報が記載されているため、どれが必要でどれが不要なのか分かりにくいです。そのため情報を整理して、必要最低限の情報のみ入れるようにしましょう。
今回設定する上で必要な情報として、以下が挙げられます。
- 登録キーワード ー "愛媛 広告代理店"など
- キーワードのマッチタイプ ー フレーズ一致
- テキスト(動的に広告を変更する部分)ー 愛媛、松山市、四国
上記の情報を元に、作成したファイルの中身は以下のようになります。
フィード名:エリア別_カスタマイザ
※① キャンペーンや広告グループを記載することもありますが、今回は特に分ける必要がなかったため、情報は入れていません。
※② データフィード名は「エリア別_カスタマイザ」、属性名はそれぞれ「エリア」「Target keyword」としています。今回、分かりやすいように属性名を日本語で設定していますが、英語でもOKです。属性名を日本語で設定する場合は、データをアップロードする際に文字化けが起こるため、「csv」ファイルではなく「xlsx」ファイルに変換する必要があります。
作成したExcelファイルを先程の「パソコンからファイルを選択」からダウンロードすれば完了です。
データフィードの中身を確認し、以下のように属性名やキーワードが問題なく設定できていればOKです!
広告文を設定する方法
広告カスタマイザ用のビジネスデータを広告文に呼び出すために、広告文のテキストには以下の「構文」と呼ばれる形式の記述を行います。
構文:{=ファイル名.属性名}を広告文に入れる必要があるため、今回の例で言えば以下を設定します。
※タイトル2、説明文などは省略しています。
広告カスタマイザ設定時の注意点
広告カスタマイザの設定方法について解説していきましたが、注意点もいくつかあります。
①データフィードをアップロードする際にはファイル形式に注意する
先程記載したように、データフィードをアップロードする際に属性名を日本語で設定した場合、CSVファイルでアップロードすると文字化けが起こります。
そのため、もし属性名を日本語で設定したい場合は、テンプレートの「csv」ファイルではなく「xlsx」ファイルに変換し、アップロードする必要があります。
②広告文の文字数やルールに気をつける
Googleが定める文字数制限を管理画面上では確認できないため、広告を設定する際にはどのテキストが反映されても文字数を越えないように設定しましょう。
また、カスタマイザを使用する広告もGoogleの業務基準と編集基準を満たす必要があります。以下の記事をご参考にどうぞ。
③広告カスタマイザのみでは配信できない
広告グループ内において広告カスタマイザを設定した広告文のみが有効の場合、広告は配信されません。最低一つカスタマイザを使用していない広告を同時に配信する必要があります。
【Google広告】広告カスタマイザの活用事例
設定方法は分かったけど、早く活用事例が知りたいんよ・・・・
という方も多くいると思うので、実際に広告カスタマイザを活用した事例をご紹介します。
商材:不動産(複数の賃貸オフィスを取り扱う)
ターゲットキーワード:エリア名+オフィス系キーワード
広告文:「〇〇にある賃貸オフィス」
新宿や品川など、具体的なエリア名を検索するユーザーをターゲットとし、広告カスタマイザを設定しました。
また上記を設定する前「エリア名+オフィス系キーワード」ですでに獲得があったため、広告カスタマイザを設定すればさらに獲得数が増加するのではと仮説を立て比較検証を行いました。
すると・・・
■1ヶ月の成果比較
上記のように、通常広告よりも広告カスタマイザで多くの獲得があったため、仮説は当たっていました。
さらにクリック率も3倍以上差がありました。(1.74⇒5.53%)
設定したキーワードがそのまま広告文に反映されるため、より確度の高い広告文が作成できた点が要因として挙げられます。
上記のように複数の商材を扱っている案件であれば、比較的活用しやすいと言えそうです。
まとめ
- 広告カスタマイザはメリットが多い
- 実際に使ってみたら、成果が改善された
- 商材が多い案件に向いていると言えそう
広告カスタマイザによって実際に成果改善にも繋がったので、案件によっては導入するメリットも大きいと言えそうです。
一方で改めて感じたのは、やはり通常のテキスト広告よりも設定の手間がかかるということ。
なので、無闇矢鱈に導入するのではなく、まず一度仮説を立ててみて獲得につながりそうな見込みがあれば設定してみるというのはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
HidehiroUegami