(前編)Yahoo!スポンサードサーチでも成果を上げる、最適化との向き合い方
ここ3年間ほどで、Google広告は大きく進歩したように思います。
特に自動入札の精度が大きく改善され、広告文によってターゲットや検索語句までも最適化されてきました。
SEM業界でもオンライン上でも、Google広告の情報は豊富ですが、Yahoo!スポンサードサーチの情報はあまり出てこないイメージがあります。
実は、Yahoo!スポンサードサーチでも機械学習に必要なデータを効率的に蓄積し、自動入札を導入することで成果を出すことができます。
この記事の前編では、自動入札を導入するための準備についてまとめました。
どうやってYahoo!スポンサードサーチで成果を出すのか?
ずばり、機械学習と自動入札を活用しましょう。
自動入札の効果を最大限発揮させるためには、良質なデータをインプットさせることがとても重要です。
具体的には「シグナル」と呼ばれている以下のような情報を読み込みデータを蓄積します。
そして、その情報を基にコンバージョンしそうなユーザーに入札し、コンバージョンしそうにないユーザーには入札を控えるため、最終的にはコンバージョン率を改善することが可能です。
- 検索語句、広告内容
- デバイス、OS、ブラウザ
- 地域関心、所在地
- 曜日、時間
- ターゲットリスト
以下のグラフはYahoo!スポンサードサーチで自動入札を使用して成果に繋がったアカウントのコンバージョン数とコンバージョン率の推移です。
コンバージョン率がこの期間で約2倍に改善しています。
自動入札を活用することによって、Yahoo!スポンサードサーチでも成果を出すことが可能です。
機械学習の効率的な進め方
機械学習が進みやすいアカウント構成というのは、シンプルな構成にすることです。これはGoogleが提唱している、いわゆる「hagakure」と同じ考え方です。
今回のYahoo!スポンサードサーチの再構成ではよりシンプルなポイントがあります。
それはYahoo!が提唱する“Core PJ”という考え方にある以下の2点です。
- ユニーククエリ率
- ユニーク広告率
1 ユニーククエリとは
1検索クエリが1広告グループで反応している状態
引用:Yahoo! Core PJ
ユニーククエリ率の算出方法=ユニーククエリ数÷総クエリ数
2 ユニーク広告とは
アカウントに全体においてタイトルと説明文がユニークなもの
引用:Yahoo! Core PJ
ユニーク広告率の算出方法=ユニーク広告数÷総広告数
そして、機械学習が進みやすいアカウント構成の基準は以下の通りです。
- ユニーククエリ率:70%
- ユニーク広告率:70%
この水準を目指して再構成を検討しましょう。
再構成イメージ
before
after
さらに、機械学習させるデータの種類を増やすために、リターゲティングタグを設置しましょう。
そして、ターゲットリストを全ユーザー配信対象で設定します。
Google広告では「モニタリング」設定と呼ばれているものです。
キャンペーンにターゲットリストが設定されていないとシグナルとして使用できないため、ターゲットリストを全ユーザー配信対象で設定します。
※全ユーザー配信対象とは、全ユーザーを広告配信対象としますが、ターゲットリスト毎に配信実績を確認できたり、入札単価調整比を設定できたりする機能です。
設定方法は、ターゲットリストを関連付ける画面にあります。
キャンペーンのターゲティングのキャンペーンへの関連付け一覧のところです。
この記事を書いた人
清家将太