運用を正確に評価してますか?アトリビューション分析で分かる評価ポイント
運用型広告の成果を改善していくために何が必要なのでしょう?
キーワード、ターゲティング、クリエイティブ、ランディングページ、入札戦略…などなど。
改善のポイントは色々ありますが、そもそも施策を正確に評価できているのでしょうか。
今回は、施策の成果を正確に測るために「アトリビューション分析」をまとめました。
アトリビューション分析を行うためには、Google広告、Googleアナリティクス、AdEBiSなどの計測ツールが必要になりますが、今回はGoogleアナリティクスをベースに紹介します。
アトリビューションとは
コンバージョン経路の各接点に販売やコンバージョンに対する貢献度を割り当てるプロセスです。
アトリビューションを使用すると、販売やコンバージョンに対する各チャネルの貢献度を定量化できます。たとえば、ユーザーの多くは、サイトで商品を購入する前に、Google でブランドを検索している可能性があります。しかし、そのブランドを知ったのは、ディスプレイ広告やブログかもしれません。アトリビューションを使用すれば、販売に貢献した可能性のある数多くのマーケティング チャネルの中から、金銭的貢献度を適切に割り当てることができます。
https://support.google.com/analytics/answer/6086134?hl=ja
アトリビューションとは、コンバージョンの貢献度を数値として算出し、より正確に評価していくための考え方です。
よくサッカーで例えられることが多いのですが、シュートした人だけでなく、パスをした人も正確に評価することが大切です。
シュートを決めたペレだけではなく、マラドーナやメッシもきちんと評価しましょう。
アトリビューションモデル
実際にアトリビューションを行っていくための方法をまとめます。
アトリビューション分析を行うためには、アトリビューションモデルを理解する必要があります。
アトリビューションモデルとは、
”コンバージョン達成までに発生した各クリックに対して貢献度に応じた評価を行う枠組み”
のことです。
https://support.google.com/google-ads/answer/6259715?hl=ja
今回は、Googleアナリティクスで利用できる6つのアトリビューションモデルを紹介します。
本当に正確に計測しようとすると、貢献度に応じて数値を割り当てる「データドリブンモデル」が最も有効ではありますが、データドリブンはGoogleアナリティクス360でしか計測ができず、厳しい条件があります。
詳細を知りたい方は、以下ご参照ください。
https://support.google.com/analytics/answer/3264076?hl=ja
そのため、設定としては「減衰モデル」または「接点ベース」をおすすめします。
「減衰モデル」「接点ベース」は、「線形」とは異なり、単純に各経路に貢献度を割り当てるだけではなく、起点、または終点を重視するように配分してくれます。
個人的には、コンバージョンのハードルが低い場合(申し込みなど)は「接点ベース」、コンバージョンのハードルが高い場合(購入など)は「減衰」がよいかと考えています。
コンバージョンのハードルが低い場合は、起点が重要となる場合が多いため「接点ベース」のほうがよいのではないでしょうか。
アトリビューション分析
実際にアトリビューション分析を行う際には計測ツールを使う必要があります。
今回は、Googleアナリティクスで実践します。
Googleアナリティクスでは、「モデル比較ツール」を活用します。
https://support.google.com/analytics/answer/6148697?hl=ja
モデル比較ツールの真ん中丈夫にある項目で、該当のアトリビューションモデルを選択し、計測を行ってみましょう。
それでは、実際にモデル比較ツールを活用した例をご紹介いたします。
今回は、参照元 / メディアを「起点」「接点ベース」「終点」で表示しました。
起点:1,488件 接点ベース:1,127件 終点:855件
この案件では、YCDを実施していたのですが、「終点」と「起点」のコンバージョン数を比較すると174%もの差があることが分かります。
YCDでは、ユーザーの初回接触に貢献することができていて、YCDがなければコンバージョンにつながらなかったユーザーが多数いたことが分かる例ですね。
実際、このアトリビューション数値をもとにYCDの拡大にも踏み切ることができました。
さいごに
広告の評価を行う際には、最後のクリックをカウントする「終点」だけで評価するのでなく、コンバージョンに至るまでに、”どれだけ貢献することができたか”を確認して、正確な判断を心がけましょう。
特に、停止にする際には、「本当に停止してよいのか」を確認することが重要です。
この記事を書いた人
ShuheiKama